2024年6月29日土曜日

例文57

 

『仏文和訳法』を読む(例文57

 

山田原実 著『仏文和訳法』,大学書林,1949. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1704262

を読んでいます。

 

第一章 主語

2.仮定主語と本主語

A. 本主語がque +名詞であることがある。この場合は、Cest の次に置かれている属詞を強調する。

B. 本主語が qui~であることがある。この場合は Cest の次に置かれた主語を強調する。

C.本主語が関係代名詞que~であることがある。この場合はC’estの次に置かれた直接補語を強調する。

D. 本主語が接続詞 que~である場合がある。この場合は C’est の後に置かれている間接補語、状況補語または説明語を強調する。

 

今日はDの続きです。

例文57

C’est une chose étonnante qu’il a réussi à l’examen.

[訳]

彼が試験に通ったのは不思議なことだ。

 

◯以下は蛇足です。飛ばしてください。

この[例文57C’est une chose étonnante qu’il a réussi à l’examen.

を文法的にどう解釈したらいいのか、自信がありません。

 

単純に

Il a réussi à l’examen, ce qui est une chose étonnante.

の強調構文なのか、

 

あるいは、

C’estは述部を導き出す提示の表現で、

qu’il a réussi à l’examenを名詞節と捉えて、この部分が述部のなかで論理的主部となっていると考えるのか(『改訂版フランス語ハンドブック』p157158参照)、中の人には判断ができません。

 

今日は以上です。

2024年6月27日木曜日

例文56

 

『仏文和訳法』を読む(例文56

 

山田原実 著『仏文和訳法』,大学書林,1949. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1704262

を読んでいます。

 

主語がce の非人称構文の続きです。

第一章 主語

2.仮定主語と本主語

(ロ)仮定主語がCE である場合
この場合においては仮定主語に続く動詞はêtre に限られ、常に Cest~の形式を以って現れ、次に文意上の主語、補語、属詞などを置いて、その主語、補語、属詞などを強調する。したがってこの形式の文を訳するに当たっては、常に必ずしも前項の仮定主語がil である場合の如くに本主語を前に立てて、「~のは……だ」の如く訳する必要がない。いやむしろ、普通文に直した翻訳をする方がよい場合があるのである。

 

 A. 本主語がque +名詞であることがある。この場合は、Cest の次に置かれている属詞を強調する。

B. 本主語が qui~であることがある。この場合は C’est の次に置かれた主語を強調する。

C.本主語が関係代名詞que~であることがある。この場合はC’estの次に置かれた直接補語を強調する。

以上が前回までの流れです。

今日は(ロ)のDです。

D. 本主語が接続詞 que~である場合がある。この場合は C’est の後に置かれている間接補語、状況補語または説明語を強調する。

 

例文56

C’est par ce moyen qu’il a réussi.

 

[訳]

彼が成功したのはこの方法によってである(彼はこの方法によって成功した)。

 

今日は以上です。

例文305

  『仏文和訳法』を読む(例文 305 )   山田原実先生 著『仏文和訳法』 , 大学書林 ,1949. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1704262 を読んでいます。   第八章 ...