『仏文和訳法』を読む(例文57)
山田原実 著『仏文和訳法』,大学書林,1949. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1704262
を読んでいます。
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第一章 主語 2.仮定主語と本主語 A. 本主語がque +名詞であることがある。この場合は、C’est の次に置かれている属詞を強調する。 B. 本主語が qui~であることがある。この場合は C’est の次に置かれた主語を強調する。 C.本主語が関係代名詞que~であることがある。この場合はC’estの次に置かれた直接補語を強調する。 D. 本主語が接続詞 que~である場合がある。この場合は C’est の後に置かれている間接補語、状況補語または説明語を強調する。 |
今日はDの続きです。
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[例文57] C’est une chose étonnante qu’il a réussi à l’examen. [訳] 彼が試験に通ったのは不思議なことだ。 |
◯以下は蛇足です。飛ばしてください。
この[例文57]C’est une chose étonnante qu’il a réussi à l’examen.
を文法的にどう解釈したらいいのか、自信がありません。
単純に
Il a réussi à l’examen, ce qui est une chose étonnante.
の強調構文なのか、
あるいは、
C’estは述部を導き出す提示の表現で、
qu’il a réussi à l’examenを名詞節と捉えて、この部分が述部のなかで論理的主部となっていると考えるのか(『改訂版フランス語ハンドブック』p157~158参照)、中の人には判断ができません。
今日は以上です。