『仏文和訳法』を読む(例文210)
山田原実 著『仏文和訳法』,大学書林,1949. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1704262
を読んでいます。
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第五章 否定語句 Ne savoir (pouvoir) trop~ 「いくら~しても~し過ぎることはない」 |
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[例文210]
[語句] Rien de plus~que... …より~なことは何もない controversé 議論された encourager 奨励する réprimer 抑圧する
[訳] 奢侈についての問題ほど論議されたものは他にない。また、これほど誤解されたものは他にない。ある人たちの説によると、奢侈をどれほど奨励しても奨励し過ぎるということはないが、他の人たちのいう所によると、奢侈をどんなに強く抑圧しても抑圧し過ぎるということはない。
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◯今日の要点
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Ne savoir (pouvoir) trop~ 「いくら~しても~し過ぎることはない」 |
辞書で確認しておきましょう。
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ne (pas) savoir trop+不定詞 いくら…してもしすぎることはない.注savoir は一般に条件法. On ne saurait trop le souligner.|そのことはいくら強調してもしすぎることはないだろう. 『プログレッシブ仏和辞典』 |
[例文210]中の
on ne pourrait le réprimer avec trop d’énergie.
奢侈をどんなに強く抑圧しても抑圧し過ぎるということはない。
は、tropが動詞ではなく名詞にかかっています。
“それを抑圧するに、どんなに強さをもってしても、強さの量が少なすぎるということはない”、というように考えればよいと思います。
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On ne peut procéder avec trop de mesure, Mairet, Soliman, III, 7. https://www.littre.org/definition/proc%C3%A9der [試訳]どんなに節度をもって振る舞っても、節度を持ちすぎるということはない。 |
今日は以上です。
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