『仏文和訳法』を読む(例文271)
山田原実 著『仏文和訳法』,大学書林,1949. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1704262
を読んでいます。
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第七章 相関語句 Plus~, plus… 「~すればするほどますます…」 [注意] この形式においては、一般にPlus が文頭に現れているけれど、まれに文中に置かれて plus~, plus…の対応語句を成している場合もあるから注意を要する。この形式は plus についてのみならず、moins についても適応されて、plus~, moins… ; Moins~, moins… ; Moins~, plus… などの諸形式に変形されて現れる。また、これに d’autant が加わって、D’autant plus~, d’autant plus…のごとき変態を成すこともある。 |
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[例文271] C’est à l’aide des machines que l’homme utilise les énergies naturelles. Il est à remarquer que d’autant plus puissantes sont ces énergies naturelles, et d’autant plus de temps et de peine il a fallu à l’homme pour les dompter et les faire servir à ses fins.
[語句] Il est à remarquer que~ ~ということは注目に値する dompter 征服する、統御する
[訳] 人間が自然の力を利用するのは機械の助けを借りて利用するのである。この自然の力が強力であればあるだけ、それだけそれを征服して自分たちの目的に用いるために人間が払わねばならない時間の努力は大きいものである。 |
『新しい仏文解釈法』(山田原実著、島田実増訂、大学書林,1963)
では、
「人間が自然の力を利用するのは機械の助けを借りて利用するのである。この自然の力が強力であればあるだけ、それだけそれを征服して自分たちの目的に用いるために人間が払わねばならなかった時間と努力は大きいものであったことは注目に値することである。」と訳されています。そして
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[註] d’autant = par cela même, pour cela même, 正にそのことによって。 例:Faites cela, vous en serez d’autant plus estimé. それをしなさい。そのことによってあなたは一層高く評価され るでしょう。 |
という註が付けられています。
今日は以上です。
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