『仏文和訳法』を読む(例文16)
山田原実 著『仏文和訳法』,大学書林,1949. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1704262
を読んでいます。
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主語と述語動詞が倒置される場合の続きです。
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D. 次の如き副詞が文頭にある時は、一般に、主語と動詞が転位する。 à plus forte raison(ましてなおさら) aussi(それゆえに) encore(なお) peut-être(おそらく) à peine (ほとんど……ない) au moins(少なくとも) au plus(せいぜい) en vain(無駄に) toujours(常に) |
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[例文16] Cette nuit-là, Balzac était par hasard déjà au lit, et semblait dormir profondément. Aussi, le voleur fort rassuré, se mit-il en devoir de crocheter sans bruit le secrétaire.
[語句] se mettre en devoir 任務に就く。crocheter 鉤を使う、(錠や戸をこじあける) le secrétaire 秘書、書き物机
[訳] 偶然にもその夜バルザックはもう寝床に入っていた。そしてぐっすり寝込んでいる様子だった。そこで盗賊は非常に安心して仕事にとり掛かり、そっと机の錠前をこじあけ始めた。
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[語句補足]
aussi
[接続詞] ((文頭で)) したがって,だから,それゆえに;要は,つまるところ;何しろ…だから.[注]主語と動詞を倒置することもある. 『ロベール仏和大辞典』
〇きょうの要点
例文16の幹の文で
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普通ならばil se mit と並ぶところを、aussi の後ろで倒置されて、se mit-il になる、ということだけです。
きょうは以上です。
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