2024年5月20日月曜日

例文37

 

『仏文和訳法』を読む(例文37

 

山田原実 著『仏文和訳法』,大学書林,1949. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1704262

を読んでいます。

 

第一章 主語

2. 仮定主語と本主語

(イ)仮定主語が非人称の IL である場合

 非人称の il が動詞の主語である場合は、動詞が Il a neigé toute la nuit.(一晩中雪が降った)のごとき天候を示す動詞でない限り、必ず後方に意味上の本主語が置かれているのであるから、その本主語をはっきりと判別しなければならない。

A. 本主語が名詞である場合がある

B. 本主語がde(又は que de)+ 不定法である場合がある

C. 本主語が que + 文である場合がある

↑前回まででCまで進みました。

今日は、Cのうちで特に有用な表現の一つを読みます。

 Il se peut que~(接続法文)「~が有りうる」「~かも知れない」

 

例文37

Nous nous sommes habitués à envisager tout changement comme un progrès, mais il se peut qu’un changement donné soit une déchéance.

 

[語句]

s’habituer à~ ~に慣れる envisager qqc. comme~ ある物を~と考える  un~(名詞)donné ある~  une déchéance 下落

[訳]

吾人は変化というものはすべて進歩であると考える傾向があるが、ある変化が下落であるということがあり得るのである。

 

 

〇今日の要点

今日の要点はもちろん

Il se peut que~(接続法文)「~が有りうる」「~かも知れない」

です。

辞書の説明を読んでみましょう。

se pouvoir

[代動] 非人称構文で

Il se peut que接続法〉かもしれないはありうる

Il se peut qu'elle vienne.彼女が来ることはありうる

Cela [Ça] se peut〉そうかもしれない

Tu crois qu'il va pleuvoir? ―Ça se peut.「雨が降ると思う」「降ることはありうるね」

s'il se peut〉できれば,もし可能なら.

『プログレッシブ仏和辞典』

https://kotobank.jp/frjaword/pouvoir#goog_rewarded

 

 

今日は以上です。

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