2024年7月31日水曜日

例文73

 

『仏文和訳法』を読む(例文73

 

山田原実 著『仏文和訳法』,大学書林,1949. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1704262

を読んでいます。

第一章 主語

2.仮定主語と本主語


C’est là~(名詞)「それこそ~だ」

今日は↑の続きです。

例文73

L’utilité finale de la dernière portion disponible détermine la valeur de n’importe laquelle des autres portions.  C’est là une affirmation qui, pour quiconque l’entend pour la première fois, paraît déconcertante.

語句

final最後の

 la dernière portion disponible 財貨の処分し得べき最後の部分 déconcertant狼狽さす、当惑さす

[訳]

物の処分し得る最後の部分の最後の効用は、他の如何なる部分について云おうとも、その部分の価値を決定する。これは、初めて聞く人は誰でも狼狽させられる断定である。

[注意]

n’importe の語に où, qui, quand, quoi, quel, lequel 等の疑問詞が置かれて、代名詞的あるいは形容詞的に用いられることがある。

 

n’importe où 「どこでも」「その場所を問わず」

n’importe qui 「誰でも」

n’importe quand 「いつでも」

n’importe quoi 「何でも」

n’importe lequellaquellede~「~の中のどれでも」

n’importe quel~ 「いかなる~でも」

 

 

◯語句補足

ここのlequel, laquelleは関係代名詞ではなく、疑問代名詞です。

lequel, laquelle  lesquels, lesquelles

 

[] 疑問 既述または後述の人や物などを受けて選択を表わす どちらどれだれ

Voici trois cravates, laquelle choisissez-vous?

ここにネクタイが3本あります,どれを選びますか

Laquelle de ces deux routes dois-je prendre?

この2つの道のどちらを行けばよろしいでしょうか

«Il est entré à l'hôpital. ―Lequel

「彼は入院したよ」「どの病院だい」

Je ne sais pas à laquelle des vendeuses je dois m'adresser.

どの店員に尋ねたらいいのか分からない.

               『プログレッシブ仏和辞典』

 

 

n’importe lequel(laquelle)についても辞書を見ておきましょう。

n'importe lequel

だれでもどれでも

[]lequel は性数に従って変化するが n'importe は不変

n'importe lequel d'entre nous

我々のうちのだれでも

Prêtez-moi une cravate, n'importe laquelle.

ネクタイ本貸してどれでもいいから

                 『ロベール仏和大辞典』

 

今日は以上です。

2024年7月29日月曜日

例文72

 

『仏文和訳法』を読む(例文72)

 

山田原実 著『仏文和訳法』,大学書林,1949. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1704262

を読んでいます。

 

第一章 主語

2.仮定主語と本主語


C’est là~(名詞)「それこそ~だ」

[注意]これと、C’est là que(または)~「~はそこにおいてである」と混同せざるを要す。

[例文72

Les hommes sont en société.  C’est là un fait d’ordre naturel, antérieur à leur consentement, supérieur à leur volonté.

[語句]

être en société社会生活をする 

名詞+d’ordre~(形容詞)=「~の何々」「~的何々」

(例: les écoles d’ordre supérieurs上級の学校)

 antérieur à~ ~に先立つ

le consentement同意

[訳]

人間は社会生活をしている。それは人間の同意に先立ち、人間の意志を超越した自然的事実である。

 

◯語句補足

↑の「[注意]これと、C’est là que(または)~「~はそこにおいてである」と混同せざるを要す」を辞書で確認しておくと、

C'est là que直説法はそこにおいてである

C'est qu'il habite.彼が住んでいるのはそこだ

『プログレッシブ仏和辞典』

 

◯今日の要点

C’est là~(名詞)「それこそ~だ」

これも辞書で確認しておきましょう。

  強調 それこそ,まさに

C'est votre erreur.|まさにそこがあなた(方)の間違っているところです

Comment! Que dis-tu ?|えっ,いったいなんて言ったの

Cet exemple est pour le prouver.|この例こそまさにそれを証明するものだ.

                『プログレッシブ仏和辞典』

 

今日は以上です。

例文305

  『仏文和訳法』を読む(例文 305 )   山田原実先生 著『仏文和訳法』 , 大学書林 ,1949. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1704262 を読んでいます。   第八章 ...