『仏文和訳法』を読む(例文121)
山田原実 著『仏文和訳法』,大学書林,1949. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1704262
を読んでいます。
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第二章
3助動詞と過去分詞の関係 助動詞と過去分詞も、数の上から、前項の動詞と補語との関係に似た関係を持っている。すなわち一つの助動詞が二つ以上の過去分詞に関係することがある。 |
今日も↑の続きです。
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[注意]一つの準助動詞が二つ以上の本動詞に関係したり、二つ以上の準助動詞が一つの本動詞に関係することがある。 |
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[例文121] Peu de préjugés esthétiques sont aussi fallacieux que celui de la “ critique biographique ” : “ telle l’œuvre, tel l’homme ”, et réciproquement. Bien souvent, au lieu de mettre dans son œuvre ce qu’il est, un homme y met ce qu’il croit ou veut être, ou ce qu’il ne peut pas être, ou ce qu’il craint de devenir. Dans tous ces cas il faudrait dire : “ tel l’homme, autre l’œuvre. ” [語句] le préjugé 予断、偏見 esthétique 美学の、審美的 fallacieux 偽の tel~, tel… このような~があると同じように…がある [訳]「この作品にしてこの作家あり」とか、また、反対に「この人にしてこの作品あり」という伝記的批評の偏見ほど、真実に反した偏見はすくない。往々、作家は、自己の作品の中に、自分が実際にどんな人間であるかということを書かずに、自分がこんな人間だろうと思ったり、また、こんな人間に成りたいと思う人間、あるいは、自分がそんな人間であることが出来ないような人間、自分がそんなに成ることを恐れているような人間を書くものである。これらの総ての場合においては、「作家と作品は全く別のものである」と言わなければならないだろう。 |
◯今日の要点
「不定詞を伴って助動詞的に用いられる動詞を準動詞という」(『現代フランス広文典』)のですが、
Bien souvent, au lieu de mettre dans son œuvre ce qu’il est, un homme y met ce qu’il croit ou veut être,
の文において、croit と veutという2つの準動詞が、不定詞の être を伴っているというのが今日の要点です。
今日は以上です。
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