『仏文和訳法』を読む(例文133)
山田原実 著『仏文和訳法』,大学書林,1949. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1704262
を読んでいます。
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第三章 2. ~de + 形容詞 Autre chose, en, grand’chose, personne, peu de chose, quelque chose, rien 等に付される形容詞は、常にde +形容詞の形をとる。 |
今回も↑の続きです。
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[例文133] Il y a des esprits qui vont à l’erreur par toutes les vérités ; il en est de plus heureux qui vont aux grandes vérités par toutes les erreurs. [語句] aller à~par… ...を通って~へ行く [訳] すべての真理を通って誤謬に到達する人々もあるし、すべての誤謬を通って偉大なる真理に達する、より幸福な人々もある。 |
◯今日の要点
中性代名詞 en に形容詞がかかるとき、de を介するということを辞書で確認しておきましょう。
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en ━[代] ⸨副詞的代名詞または中性代名詞と呼ばれ,〈de+名詞[代名詞,不定詞,節]〉の代わりをする⸩
2 ⸨部分冠詞,複数不定冠詞などのついた名詞を受け,不特定の人,物を示す⸩ ➊ ⸨部分冠詞,複数不定冠詞のついた直接目的語に代わる⸩ 《Voulez-vous du pain? ―Non, merci, j'en ai encore.》|「パンはいかがですか」「いえ,まだありますから」 Et des disques, en avez-vous achetez(sic)?|それでレコードは買ったのですか(注複合時制の動詞の直接目的語となる場合,過去分詞は性数一致させない) 《A-t-elle des poupées? ―Oui, elle en a de belles.》|「彼女は人形を持っていますか」「はい,きれいなのを持っています」(注en を修飾する形容詞は en の受ける名詞の性数に応じて変化し,de を先立てる) 『プログレッシブ仏和辞典』
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「en を修飾する形容詞は en の受ける名詞の性数に応じて変化し,de を先立てる」ということですから、
[例文133]
il en est de plus heureux の部分の heureux は、enが受けているesprits が男性・複数なので、heureux も男性複数形ということになります。
◯蛇足 以下は蛇足なので読む必要はありません。
en については『ロベール仏和大辞典』に以下のような説明があります。
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[注]en が複合時制の動詞の直接目的語となる場合,en が受けている直接目的語の性数に過去分詞を一致させるか否かは自由であるが,一般には一致させない.また,en を修飾する形容詞は en の受ける名詞の性数に応じて変化し,de を先立てる(例:《A-t-elle des poupées? ―Oui, elle en a de belles.》「彼女は人形を持っていますか」「はい,きれいなのを持っています」《Avez-vous des ennuis? ―J'en ai de très graves.》「何か厄介事があるのですか」「大変な厄介事があるのです」) |
「en が複合時制の動詞の直接目的語となる場合,en が受けている直接目的語の性数に過去分詞を一致させるか否かは自由であるが,一般には一致させない.」の説明の部分に当てはまる例文として
《Combien avez-vous fait de tartes? ―J'en ai fait trois.》
「タルトをいくつ作りましたか」「3つ作りました」
が挙げられています。
この例文の過去分詞はfaites ではなく、fait なので、enが受けている直接目的語 tardes(女性名詞複数)とは性数が一致していません。
まとめると、enの後に置かれた過去分詞は性数に一致しないが、de+形容詞は一致するということです。
今日は以上です。
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