2024年12月29日日曜日

例文148

 

『仏文和訳法』を読む(例文148

 

山田原実 著『仏文和訳法』,大学書林,1949. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1704262

を読んでいます。

 

第四章 比較語句

1. 比較語句と比較の対象

[附]最上級の対照 最上級の対照、すなわち「⋯⋯の中で一番~」の「⋯⋯の中で」は、一般に前置詞deを選考させて、de⋯⋯の形で表し、最上級を示す語の後に置かれるものである。しかしながら次

ぎの如き場合には、対照が最上級を表す語の前に置かれているから注意を要する。

(イ)対照を強調する場合 この場合は文頭に置かれる。

(ロ)A de B+最上級を表す形容語句 その最上級を有するもの「A」が、その対照「B」の一部分または所属物である場合は、この形が現れることがある。

前回までは↑を見てきました。

 

今日は(ハ)に入ります。

(ハ)celui de A+最上級を表す形容語句 これも前項と同じく対照「A」が前に出ていて、「Aの中で一番~なもの(または人)」と訳すべき形式である。

 

例文148

Racine et Boileau sont ceux de nos poètes qui écrivent le mieux.

[訳]

ラシーヌとボアローは我が国の詩人の中で一番上手に書く人である。

 

◯今日の要点

 

(ハ)celui de A+最上級を表す形容語句 これも前項と同じく対照「A」が前に出ていて、「Aの中で一番~なもの(または人)」と訳すべき形式である。

Racine et Boileau sont ceux de nos poètes qui écrivent le mieux.

の文中、qui écrivent le mieuxという形容詞節が、直前のnos poètesAにかかっているのではなく、その前のceuxにかかっていて、

Aの中で一番~な人」と訳す、ということです。

 

 

 

今日は以上です。

 

 

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