『仏文和訳法』を読む(例文228)
山田原実 著『仏文和訳法』,大学書林,1949. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1704262
を読んでいます。
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第六章 代用語句 2.Celui-ci, Celui-làなど 一般にcelui-ci, celui-làなどは、ciの付された方は、前出の二つの名詞の中の後の方を指し、làの付された方はその名詞の中の前の方を指す。 [注意]celui-ci, celui-làなどが単独に用いられた場合に、「前者」「後者」の意を表わすのではなくて、「この~」「その~」と話題に上がっている語を強く言い表すことがある。 |
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[例文228] Les individus qui ont le goût de l’épargne ne forment pas l’unanimité de la nation, ni peut-être même la majorité. Ce sont les natures bien douées, prévoyantes, ordonnées, sachant dominer leurs appétits et leurs passions, ce sont celles-là seules qui ont le goût de l’épargne et la force de volonté nécessaire pour la pratiquer.
[語句] l’épargne 倹約、貯蓄 l’unanimité 全員一致 la majorité 大多数 bien doué よき素質を賦与された prévoyant 先見の明ある ordonné 秩序ある、しまりのある
[訳] 貯蓄の趣味をもっている人たちが国民の全員を構成するものではない。おそらくは国民の大多数をさえ構成しないだろう。それは、よき素質をもち、先見の明あり、しまりのある、自分の欲望や情熱を抑えることのできる生まれつきの人々である。この生まれつきの人々のみが貯蓄の趣味をもち、それを実行するに必要な意志力をもっているのである。 |
◯語句補足
・nature /natyːr ナテュール/ [女]
➌ 気質,体質;(…な)気質[体質]の人.
Ce n'est pas dans sa nature.|それは彼(女)の性分に合わないことだ
être d'une nature douce|優しい性格である
une petite nature|ひ弱な人間
une heureuse nature|楽天的な質(たち)(の人)
『プログレッシブ仏和辞典』
◯今日の要点
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[注意]celui-ci, celui-làなどが単独に用いられた場合に、「前者」「後者」の意を表わすのではなくて、「この~」「その~」と話題に上がっている語を強く言い表すことがある。 |
今日は以上です。
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