2025年6月23日月曜日

例文234

 

『仏文和訳法』を読む(例文234

 

山田原実 著『仏文和訳法』,大学書林,1949. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1704262

を読んでいます。

 

第六章 代用語句

3. Enの種々なる意義

 代名詞ende~の形の代用となるが、そのdeの意義如何によって種々に訳すべき場合がある。

(ニ)「幾つの~」「いかほどの~」「何々の~」のごとく数量を表わす語またはその他の形容語句を持つ名詞の代用を為す場合

 

[例文234

Est-il besoin de démontrer qu’il n’est peut-être pas de cours où des informations de ce genre ne puissent être, à l’occasion, heureusement utilisées?  Mais il en est un surtout, et peut-être le plus important, où elles pourront fournir l’appoint le plus précieux. Je songe à l’enseignement de la morale.

[語句]

le cours 流れ、講義、相場(la cour「中庭、朝廷、法廷」、la course

「疾走、競争、競馬、用達し」と混同すべからず)

l’information 照会、報告

à l’occasion 必要な場合には

l’appoint 足し前

 

[訳]

この種の報告がもしその機会があれば、利用されて効果のないような教課はおそらくないだろうということを証明する必要はない。しかしながら、特に、この種の報告が最も貴重な足し前を供給することができる、おそらくは最も重要な一つの教課がある。私は倫理教授のことをいっているのである。

※「足し前」は『新しい仏文解釈法』(山田原実著、島田実増訂、大学書林,1963)では、「寄与」と訳されています。また、最後の1文は「私は道徳教育のことをいっているのである」と訳されています。

 

 

◯語句補足

Il est besoin deinf. ~する必要がある

heureusement 適切に、うまく

songer à~ ~のことを考える

 

◯今日の要点

3. Enの種々なる意義

 代名詞ende~の形の代用となるが、そのdeの意義如何によって種々に訳すべき場合がある。

 

今日は以上です。

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